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2021.08.24

二世帯住宅のメリットとデメリット

親世帯、子世帯が一緒に生活をする二世帯住宅を選択される方が増えています。しかし、実際に二世帯住宅ではどのような暮らしぶりになるのか、具体的なイメージがわからず、二世帯住宅での生活を不安に思ってしまう方々も多いようです。今回のコラムでは、二世帯住宅にするメリットとデメリットや暮らし方について建築のプロフェッショナルとして解説します。

二世帯住宅が注目されている理由は?

昔から親世帯と子世帯が生活を共にするケースが多くありましたが、核家族化が進むにつれて親世帯と子世帯がそれぞれに独立した生活を営むことが一般的となりました。しかし、近年では親子世帯が生活を共にする「二世帯住宅」を選択する方々が増えてきています。それは一体なぜなのでしょうか?その答えは現代日本の社会背景が関係しています。

キーワードは「高齢化」と「共働き」

二世帯住宅が見直されている理由はズバリ、高齢人口の増加と共働き世帯の増加です。現在の日本では、「人生100年時代」と言われるなど、医療の進歩により一人あたりの人生が長くなりました。これに伴い、老後の生活に対するサポートを必要とする高齢世帯が増えたのです。

また、働き方が見直され、女性が仕事をしやすくなったことで共働き世帯の数も増えました。そして、共働き世帯が増えたことで、世帯でローンが組めるようになり、住宅の取得を検討する方も増えたのです。このような背景の中で、二世帯住宅が再び注目を集めることとなりました。

二世帯住宅のメリットは?

二世帯住宅で生活することの最大のメリットは次の3つだと私たちは考えています。

・親世帯の生活の不安や負担を減らすことができる

・子世帯が家事や子育てのサポートを受けられる

・建築費用を分担することができる

次の項では、二世帯住宅のメリットを世帯ごとに詳しくご紹介していきたいと思います。

二世帯住宅のメリット〜親世帯編〜

二世帯住宅の生活において、特に親世帯が感じるメリットをご紹介していきます。私たちがヒアリングを行うと、老後の生活(経済面や介護面など)に関して不安を感じている親世帯が多くいらっしゃいました。しかし、二世帯住宅ではこのような不安を解消することが可能です。

二世帯住宅は一つの建物を共有するため、やり方によって光熱費や水道代などを安くまとめることができます。また、災害時などは近くに親族がいることで大きな安心感を得ることができます。さらに、親世帯は仕事をリタイアすると社会との接点が少なくなりがちですが、子や孫とのコミュニケーションを気軽にとれる環境は日々の生活を豊かなものにしてくれます。

二世帯住宅のメリット〜子世帯編〜

二世帯住宅での生活を選択される方の多くは共働きをされています。共働き世帯の大きな悩みの1つが、仕事をしながらの子育てです。急な打ち合わせやどうしてもはずせない出張などが入ってしまったときに、預け先がみつからないということがあります。そのような場合でも、近くに子どものケアを頼むことができる親世帯がいることは大きな支えになります。そのほかにも家事・炊事のサポートを受けることができるなどの利点があります。また、建築費用の面でも費用を分担することで、子世帯だけでは、難しかった新築も実現可能性の幅が広がります。

二世帯住宅で税金を減らすことができる?

二世帯住宅を選択される理由の中に、減税を考えている方もたくさんいらっしゃいます。二世帯住宅では、様々な条件を満たすことで税金を減らすことが可能です。主に抑えておきたいのは「小規模住宅地の特例」です。条件が適用されれば、土地の評価額を最大80%まで抑えることができます。また、中古住宅をリフォームして二世帯住宅とする場合の不動産取得税の控除額を増やすことができます。そのほかにも、二世帯住宅とすることで税金に関連することが有利に働く場合があります。せっかく二世帯住宅にするなら少しでも費用面でのメリットを大きくする方法を知っておくとよいでしょう。

二世帯住宅のデメリットは?

ここからは、二世帯住宅のデメリットについてご紹介します。二世帯住宅のデメリットは主に、親世帯と子世帯の生活スタイルの相違によって起こるものがほとんどと言ってもいいでしょう。これは、どのような間取りの二世帯住宅にするのか?ということが大きな要因になってきます。

二世帯住宅のデメリットをクリアするポイント

もう少し具体的に言うと、家族の距離感やライフスタイルに合致した間取りを作っていかなければならないということです。つまり、二世帯住宅こそオートクチュール(=デザイナーがお客様のために完全オリジナルのデザインを行うこと)を選ぶ必要があるのです。

二世帯住宅のデメリット〜親世帯編〜

さて、ここからは、よく聞く二世帯住宅のデメリットをそれぞれの世帯にフォーカスを当てて解説していきたいと思います。親世帯にとってのデメリットとしてよく挙げられるものは次の2点です。

・子世帯名義の建物だと、友人を招きづらい。

・共有部分を使うタイミングを遠慮してしまう。

特に、子世帯に日頃からサポートをしてもらっている親世帯の場合、様々な面で子世帯に対して気を遣いがちになってしまうことがあります。特に二世帯住宅で共有部分になることが多い玄関の利用を遠慮するようになってしまうと、外(=社会)との接点が減ってしまいます。これを解消するためには、玄関を共有する場合はそれぞれの占有スペースを決めてあげるなどの配慮が必要になります。これはほんの一例ですが、二世帯住宅を計画する際には皆さんが考えている以上に繊細な設計を行う必要があるのです。

二世帯住宅のデメリット〜子世帯編〜

一方、子世帯にとってのデメリットとして多く挙げられるのは次のことです。

奥様/旦那様(=新しい家族)と義両親との関わり方です。

例えば、仕事が忙しく家事・炊事に手が回らなかった際の義両親からのサポートが、かえって精神的な負担になってしまうことなどがあります。良心からくるサポートだったとしても、義両親と初めて生活を共にするパートナーにとっては「手伝ってもらってばかり・・・」「自分がしっかりしなければ」という精神的なプレッシャーにつながってしまうこともあるのです。

このような家族間の問題を根本的に解決することは非常に難しいですが、問題発生の可能性を限りなく抑えることは可能かもしれません。その方法の1つが間取りづくりです。

二世帯住宅のデメリットは間取りで解決?

前述のように、二世帯住宅の間取りをしっかりと考えることで家族間のトラブルの原因を少なくすることは可能です。二世帯住宅には完全分離型、部分共有型、完全同居型の3種類の間取りのタイプが存在します。ご家族のライフスタイルや要望を十分に伝えて、限られた予算のなかでどのような間取りにするのがベターなのか、コミュニケーションをとりながら形にしてもらうのが重要になってくるでしょう。

>>二世帯住宅の間取り事例、問題発生を少なくする方法

二世帯住宅の建築、どこに相談すればいいの?

親世帯、子世帯のそれぞれのライフスタイルや要望を1つの建物に反映させるには、細かな要望に対応することができる設計事務所に相談するのが一番よいかと思います。

設計事務所を選ぶ際のポイントは次の3点でしょう。

・ご自身と波長の合う相談しやすい設計事務所を見つけること

・実際に二世帯住宅の生活を経験している設計事務所

・二世帯住宅の設計経験がある設計事務所

上記はあくまでベターな選択の指標なので、ご自身が依頼したい設計事務所やハウスメーカーが具体的に決まっていれば、そちらを選択されるのが良いかと思います。ご家族が納得いく形で進めるのが一番よいと私たちは考えます。

二世帯住宅は売却しづらい点に注意してください

二世帯住宅を検討されている方のほとんどが、完全分離型の二世帯住宅を検討されているのではないでしょうか。完全分離型の二世帯住宅は、共有部分を持たないタイプの二世帯住宅で、親世帯と子世帯がそれぞれ独立した生活を送ることができます。精神的なプライバシーを確保しやすいという特徴があり、現代人の生活スタイルにマッチしているということで、人気があります。

ただし、人気の理由はそれだけではなく、広告によるものも多いようです。私たちも驚いたのですが、二世帯住宅の完全分離型だと「将来、売却しやすい」という話を目にしたり耳にしたりした方が多くいらっしゃったのです。残念ですが、私たちの経験上、二世帯住宅を良い価格で売却できたケースはほとんどありません。もちろん売却を前提にした間取りづくりも可能ですが、あまりおすすめはできません。

この事実を踏まえ、このコラムを読まれている皆様にお伝えしたいのが、二世帯住宅は決められた予算の中でご家族のライフスタイルに合致したものを作って頂きたいということです。

二世帯住宅の間取りや設計・リノベーションでお困りの方

私たちドキアーキテクツは二世帯住宅の設計実績のある一級建築士事務所です。ご家族の生活に合致した完全オリジナルの間取りの二世帯住宅をご希望の方は是非ご相談ください。また、私たちは一級建築士事務所として、法律や技術など建築に関する専門的なノウハウを駆使してお客様の二世帯住宅づくりを徹底的にサポートいたします。さらに、私たちは日本国内、ヨーロッパやアジアなど各国のデザイン賞の受賞暦に裏付けされた高いデザイン性も備えております。限られたご予算の中で、最上級の二世帯住宅を作りたいという方は、下記のフォームよりお問い合わせください。


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